塗装改修工事の分析調査サンプル採取方法を教えてください。
対象プラン:全プラン
対象読者:元請業者・施工パートナー
試料採取の際は、飛散を防ぐために湿潤化を行ってください。
なお、仕上塗材の種類によって採取方法が異なりますので、ご確認ください。
試料の採取は粉じんが飛散しないように採取面に無じん水を散布(噴霧)してか ら、カッターナイフ、スクレーパ等で仕上塗材表面部分から仕上塗材内部に刃先を入れ少しずつ剥離、採取する。施工部位の3箇所以上から1箇所当たり容量10cm³程度を目安に試料を採取し、密閉容器に入れ、それらを一纏めの試料として、試料採取履歴 (表1.15)として、採取試料の形状(断面の層状構造)等、必要事項を記録・添付し試料とする。(図1.12 参照)
(1)薄付け仕上塗材(砂壁状仕上げなど)の場合は、上塗材が使用されておらず、下塗材もほとんど層を形成していないので、仕上塗材と下地との界面にスクレーパやカッターナイフの刃先を入れ、仕上塗材を採取するのが一般的である。薄付け仕上塗材は、膜厚が3mm程度以下と薄いため、比較的広い面積の塗膜を採取する必要がある。
(3)厚付け仕上塗材(スタッコ仕上げなど)は、上塗材がある場合と上塗材がない場合がある。上塗材があったとしても仕上塗材層全体に占める質量比は僅かである。厚付け仕上塗材の主材層は厚く、その組成も均一であることから主材層を部分的に採取すればよいと考える。厚付け仕上塗材層と下地との界面で剥離採取す ることはかなり困難である。 塗り替え等の改修工事の場合は、分析用試料採取後、簡易補修を行う。改修または解体のいずれの場合においても、塗材の種類や工法が部位などによって異なっている場合や、棟によって施工業者が異なっている場合は、それぞれ別に採取する。
(2)複層仕上塗材(吹付けタイル仕上げなど)は、上塗材・主材・下塗材があるが、上塗材の厚さは塗料と同じ数十ミクロンであり、下塗材もほとんど層を構成していない。したがって、複層仕上塗材層のほとんどが主材部分であり、これをカッ ターナイフ、スクレーパ、ノミ等削り取るのが一般的である。複層仕上塗材は表面に凹凸模様のテクスチャーが付与されていることが多い。これらの凹凸部分を 形成している主材は、どの部分であっても組成は均一である。また、複層仕上塗材は下地への付着強度が高いので、下地と主材層との界面からきれいに剥離除去できない場合が多いと考えられる。このような場合は、主材層を部分的に破壊して採取することとなる。